#001 創業400年を迎える有田焼と私
April 24, 2015 - Nobuyuki Shiki
日本磁器発祥・有田焼に、県庁職員である私が仕事で最初に出会ったのは今から4半世紀前、昭和から平成へと年号が変わった平成元年。以来、有田焼を技術面からサポートする窯業技術センターの整備を皮切りに、焼き物をテーマとして開催した「世界・焱の博覧会」、有田焼産地の再生を支援する事業の立上げに携わってきました。
そして今回、有田焼が2016年に創業400年という節目の年を迎えるに当たり、平成25年、県庁にそのプロジェクトチームが立ち上がると、そのリーダーとして着任し、四たび、有田焼と関わることとなりました。
ところで、有田焼の原料はご承知のとおり、有田・泉山で採れた陶石が使われていましたが、今ではそのほとんどが熊本県天草の陶石に代わっています。何を隠そう、私のルーツはこの「天草」なんです。
江戸時代初期、天草5人衆の一人で志岐城の城主であった志岐氏は島原の乱で敗れ、その落人が「天草」から逃れて、私の出身地である福岡県大川市を中心に北部九州に分散したと伝えられています。
このことに思いを致すと、有田焼とは不思議な縁を感じますし、有田焼の新たな物語を紡いでいく「ARITA EPISODE 2」に、プロジェクトリーダーとして携わることができることを意気に感じています。
※写真:志岐城跡より海を臨む(熊本県苓北町)