有田焼創業400年事業 - 佐賀県が取り組む17のプロジェクト - ARITA EPISODE2 - 400 YEARS OF PORCELAIN. NEW BEGINNING. -
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有田焼創業400年記念イヤーイベント in 九州陶磁文化館 report 2

日本の磁器400年の美を探る特別展覧会「日本磁器誕生」

日本で最初の磁器が有田で誕生して400年。有田焼は時代ごとに技術革新と発展を続けながら、日本各地の陶磁器の生産と発展にも影響を与えた。有田を中心に日本各地の磁器の逸品を集めた展覧会から、有田の磁器の多彩な技と美しさに迫る。

December 08, 2016
文: 宮崎 伸介

有田焼と日本の磁器の多彩な「美」とは

有田焼―。その言葉からイメージする美しさ、とは何だろう。ひとり一人が思い描く有田焼の美は、それぞれに違ったものではないだろうか。400年という長きにわたり磁器を創り出してきた有田焼は、その時代に要望された前衛的な美を彩り、それを表現するための技の探求の歴史であった。そして有田焼はその卓越した美しさと技から日本各地の陶磁器の生産にも強く影響を及ぼし、各産地の勃興や発展につながった。世界にもまれな日本の「やきもの好き」の国柄に、肥前佐賀の存在は不可欠であった。

今回の展覧会は、日本各地の博物館や美術館、個人コレクターが所蔵する名品132点を一堂に集め、陶器である唐津焼の周辺産地から始まった有田焼を「日本磁器の創始と色絵の出現」、磁器の市場拡大と製品開発の「肥前磁器の発展と継承」、有田から伝搬する「日本各地の磁器誕生と多様性」の3部構成で展示。有田の磁器の革新と発展を軸に、日本の磁器の多様性と美を再認識させる展覧会である。

茶の湯と調度、使ううつわから装飾としての磁器まで

力強い造形、大胆な構図にのびのびとした筆使い―。展覧会の始まりは素朴な染付の小皿。この五寸(15センチ)足らずのうつわから、瑠璃や青磁、銹(さび)釉へと技法が拡がり、一尺半(約45センチ)の大皿や茶道具や香炉といった趣を愛でるアートピースへと、有田焼の美は一気に拡がる。柿右衛門や古九谷、といった色絵の技法とスタイルで開花した有田焼が、卓越した技法の藩窯・鍋島でその美が結実する姿。これぞ日本の磁器、といった完成された様式美を伺い知る。

技の伝搬と、輸出から世界へと拡がる有田焼

国内市場を独占した有田焼の技とその美しさは、早くから東インド会社により海外に輸出され、ヨーロッパで一大ブームを起こしたことは、有田焼の様式や技法を大きく飛躍させた。一方国内でも貴賤問わず有田焼の磁器が求められ、賞玩されたことで、九州各地から九谷・備後、京都や美濃・瀬戸へと磁器の生産が広まり、産地間の人や技術と交流により、それぞれの産地で多彩な品が作られた。政治と社会が大きく変動した明治以降は、ヨーロッパ系の技術や新素材が有田焼にも導入され、ジャポニズムの影響からの再評価へと繋がった。精緻な金彩まばゆい大花瓶や三段花台、極彩色の大壺など、見る者を圧倒する磁器の数々。各地の大藩が財力を注ぎ込んだ磁器の「業物(わざもの)」とも例えられよう作品に驚きを隠せない。

現代の有田焼に受け継がれてきた「美と技」

美術品と呼ばれる古陶磁の名品を目にしていると、今生産され、普段使っているうつわとは別物、物足りなさを感じることがあるかも知れない。しかしそのうつわは、有田の、日本の磁器の歴史というバックグラウンドがあり、時代の要望に応え、たくさんの職人たちが研鑽を積んできた技術の応用があってこそ今に生まれ、私たちの暮らしとともに生きている。古陶磁というアートピースを源流とする磁器の美と技は、現代の暮らしを彩るうつわにもしっかり受け継がれているのだ―。

有田焼創業400年記念イヤーイベント in 九州陶磁文化館 特別企画展「日本磁器誕生」WEBサイト

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